防災対策 〜悲劇を繰り返さないために〜
防災意識について
先日、年代別に分類されたある防災意識に関するアンケート結果を見た。
災害に対する備えしているか、という設問に対して『準備万端に整えている』という回答が、どの年代においても全体の約2%にも満たない、という結果を見て、驚くべき数字であるはずなのに、どこかで納得していた自分自身の感覚に思わず苦笑してしまった。自身も、気にはしていながら、結局何もしていなかったからだ。
人は、明確な期限があるものに対しては、それを片付ける為に一生懸命になる。
でも、いつやってくるかわからない災害に備えて本気で対策を打つには、私たちは毎日忙しすぎる。つい、「そのうち…」となってしまうのだ。
本当は、今日いまこの瞬間にも大地が激しく揺れ始め、命を落とすかもしれない、過酷な避難所生活が始まるかもしれないというのに。
防災対策 第1章 〜準備〜
耐震診断、家具の転倒・落下防止
1995年に起こった阪神淡路大震災では、亡くなった方の死因の約90%が家屋倒壊による圧死だった。神戸市で倒壊したのは昭和47年以前の建物が多く、その中でも1階で寝ていた方が犠牲になっている。
こういった圧死を防ぐ為にも、まず住んでいる家の耐震診断を受け、家を強くする必要がある。また、家屋が無事でも、家具の下敷きになって圧死したり大怪我をしたりするケースもあるので、家具の転倒防止なども必要な処置のひとつといえるだろう。また、自分の眠っている場所に大型の家具などが倒れてこないよう配置する事も重要である。
非常用持ち出し袋の準備
いざ地震が発生し、避難所生活を余儀無くされた時、手元に当座の食料品や生活用品がある状態と、全くの手ぶらで着の身着のままの状態、どちらが望ましいか。考えるまでもなく前者である。
非常用持ち出し袋の内容は、食料については通常約3日分の水(3リットル/1日)と食料を家族の人数分用意しておくべき、とされているが、それを緊急時に持ち出せるかどうかは非常に微妙で(大変な重量の為)、置き場所や置いておく物の量などに工夫が必要なところだ。
※置き場としては寝室・玄関・車などが一般的。押入れ等に仕舞ってしまうと緊急時持ち出せないのでNG。
その他、緊急脱出用、救助用の道具としてはハンマー、スコップ、万能ナイフなどがある。
また、ライフラインがストップする事で情報不足に陥りやすい被災現場では、ラジオは必携品といえるだろう。防滴加工を施したもの、ライト付のものと機能が複合した商品も数多くあり、それらを利用する事でいざという時の荷物を最小化するのに役立てる事が可能である。
そして、忘れてはならないのが、常備薬や救急用品だ。通常であれば病気や怪我をした時、私たちはすぐに病院で診察、治療をいけることが出来るが、被災現場ではそれもままならない状況に立たされる場合が多い。
小さなキズだからと言って油断せず、衛生面に十分注意し、2次被害を生み出さない事。
これは自分自身のためにも、そして同じ避難所で生活を共にする全ての人のためにも、個々が意識し、心がけるべき事柄といえるだろう。
■ オススメ商品 | 非常用持ち出し袋 | 防災ライト・ラジオ | 防災便利グッズ |
自主防災組織の強化
阪神大震災発生時、救助された人の80%近くが近隣住民により助け出されている。
道路が遮断され、消防隊の救助活動もままならない状況下であなたの命を救ってくれるのは、お隣のおじさんやおばさんかもしれない。日頃からコミュニケーションを図り、自主防災組織を強化しよう。
防災対策 第2章 〜被災、その時・・・〜
怪我の無いよう、速やかに冷静に避難
地震発生直後は、割れたガラスの破片などで、室内にいても足などに怪我をしてしまう場合がある。いざという時、慌てて裸足でガラスを踏んだりしないよう枕元に靴を常備しておく事や、それをきちんと履いてから行動する冷静さが必要だ。
また、落ちてくる看板なども危険なので、屋外に出る場合は座布団や防災頭巾をつけ、頭部を保護する必要がある。
避難場所
被災して避難所で生活する事になった場合、どこの避難所に集まるのかといったことを、日頃から家族で打ち合わせしておく。もし何らかの事情で一旦離れ離れになってもあらかじめ落ち合う場所が決まっていれば精神的にも随分と違うはずである。
またNTTが提供する『災害時伝言ダイヤル』など、家族、知人の安否を調べる上で非常に便利なツールがあることも知っておきたい。
【災害時伝言ダイヤルとは】
地震など大災害発生時は、安否確認、見舞、問合せなどの電話が爆発的に増加し、電話がつながり難い状況数日間続く場合がある。先の阪神・淡路大震災では、それが5日間続いた。
この様な状況の緩和を図るため、災害時限定で利用可能な「災害用伝言ダイヤル」というサービスの提供をNTTが平成10年3月31日から開始した。災害用伝言ダイヤルとは、簡単に言うと被災地内の電話番号をメールボックスとして、安否等の情報を音声により伝達するボイスメールだ。利用方法は「171」をダイヤルし、利用ガイダンスに従って、伝言の録音・再生を行うだけ。これにより、呼び出しても電話が繋がらないという事態が減少し、家族知人の安否確認も比較的スムーズに行う事が出来る。
とにかく実行! 「取りかかってしまえば、意外とすぐ」
「アレやらなきゃな…」と思いながらも、ついつい先延ばしにしていた事というのは、誰にでもあるのではないだろうか。しかし、一旦「えい!」とそれに手をつけたら、思いのほか早く片付き「なんだ、こんなことならさっさと片付けておけばよかった」ということもまたよくある事だ。
防災対策、というのはそれに似ているように思う。
ひどく面倒であるし、せっかく備えを整えたとしても、結局一生災害になど遭わずに終わるかもしれない。それならそれに越した事はない。
けれど。
未来の事は、誰にもわからない。
いつどこで被災すると判っていれば、災害で亡くなる人、怪我をする人なんて過去に一人も存在しない筈なのだから。
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