ゴルフは体力だけに成績が左右されるものではなく、メンタルやその他の総合力が大きく作用するスポーツです。そのため年齢を重ねてもずっと続けることができる「生涯スポーツ」だと言われています。
広大な緑の中を歩くことで得られるリラックス感や、会心のショットが決まった時の爽快感などは、ゴルフをする人たちが魅力として挙げる最たるものです。それに、老若男女問わず誰とでも一緒に楽しめますから、家族や友人、仕事仲間、誰とでも一緒にやれて、コミュニケーションの活性化にも役立ちますし、一方で全てのプレーを自分の責任で行うので「良いところで打てなかった」「ここぞという時にシュートを外してしまった」といったチームプレーならではのプレッシャーがありません。
また、ゴルフ場は社交場でもあります。ゴルフによって仕事の面でもメリットを得るビジネスマンは多いですね。ビジネスにおいてゴルフをするというメリットには、下記のようなものがあります。
参考:「なぜ営業マンは接待ゴルフをするの?」その道のプロが教えてくれた9つのメリットより
- なかなか会えない人と商談できる ⇒アポ取りが難しいような経営者や重役クラスではゴルフ人口がいまだに多く、普通の交流会には出てこないが、ゴルフなら参加する、という人も多い
- 取引先や営業先のオフレコ話が聞ける ⇒接待ゴルフでは共有する時間が長いため、深い話ができる。オフレコの話が聞ける可能性もあり、業界の情報収集になる
- 新たな営業先の紹介チャンスがある ⇒ゴルフを趣味にすることで、“共通の話題”が作れるため、新規の取引先を開拓できたり、ゴルフを通じて、紹介してもらえるチャンスが広がる
しかしゴルフを楽しむためには、知っておかなければ怒られたり恥をかいたりトラブルになったるすることもあります。ここではそうした暗黙のマナーや、ゴルフ場でのリスク管理について紹介します。
知っておくべきゴルフ場でのマナー
ゴルフ場での服装は?
ゴルフというスポーツは、ジャージやTシャツ&短パンなどではプレーすることが許されていません。ゴルフ場では、男性・女性ともに襟付きのトップスとパンツ、ゴルフシューズというスタイルが原則となっています。一番無難なのは「ポロシャツ×チノパン」でしょうか。
女性のショートパンツやミニスカートがNGというわけではありませんが、ボールが大きく曲がってしまった時などは、林や茂みの中に入ることも考えられます。 虫刺されなどを防ぐためにも、最初はロングパンツが無難かもしれません。
クラブによってはジャケット着用が義務付けられていることもあります。コース内だけでなく、クラブハウスなどゴルフ場の敷地内でも上記のマナーを守るようにしましょう。なお、ゴルフ場でちゃんとした格好をしていても、行き帰りをラフな格好で済ませてしまう人がいますが、それもマナー違反となってしまいます。
たかが服装のことですが、そのたかが服装が原因で周りを不快にさせたり自分の評価が下がったりしたら勿体ないですよね。 ゴルフ場にはきちんとした服装で出かけましょう。
一番大事なのは他人の邪魔にならないこと
プレーヤーの中には打つのがやたら遅い人がいます。 歩いたほうが早いのに一々カートに乗るとか、打順が回ってきてから使うクラブを選び始めるとか、延々素振りをしているとか、ホールアウトの後ダラダラしているとか…。こうした周りが見えていない行為はマナー違反です。一か所で流れが止まれば、自分の目には見えていなくても、後が必ず詰まってくるということは意識しておく必要があるでしょう。
また、開始時間に遅れないことも大切です。やむを得ない事情で遅れてしまう場合は、その旨をゴルフ場に連絡しておきましょう。
グリーン上で注意すること
大声でおしゃべりするなど、他のプレーヤーの集中を阻害するような行為や、走る、ラインを踏む、ボールマークを放置するなどの芝を傷つける行為はNGです。また、カップ周りはデリケートなため、カップのふちは踏まないようにしましょう。
ライン上に影が落ちるとパッティングの邪魔になるので、これから打つ人の傍に立つのもマナー違反です。 夏場や影の長くなる時間帯は特に注意が必要です。
<補足情報>
- ライン…他の人のパッティングライン
- ボールマーク…ボールがグリーン上に落ちたときにできる芝生のくぼみ
- グリーンフォーク…ボールマークを修復する際に使う小物。
忘れず持参しましょう
ちなみに、ゴルフって何でそんなにマナーにうるさいの?
前述のとおり、ゴルフには服装からプレー中のマナーに至るまで、あれこれと決まりごとがあります。 単純なゲーム上のルール以外にも、品位を厳しく問うような側面があるので、未経験者には少し敷居が高く感じる部分もあるかもしれません。
これには、ふたつの理由があります。ひとつは、ゴルフがイギリスの上流階級発祥のスポーツだから。そしてもうひとつは、元はゴルフ場の多くがクラブ会員制だったからです。
クラブハウスのルールは、クラブハウスの品位を保つために、会員が自分たちで相談して定めるものです。ですから、会員がそれを守るのはもちろん、その会員に招かれてゴルフ場に出入りするビジターがルールに従うのは当然と言えるでしょう。
その一方で「パブリックコースであればそこまでうるさくない」とも言われ、カジュアルな装いでプレーする方もいますが、大丈夫と思っているのは本人だけで、実は周囲からは冷たい視線を向けられている…ということも良くあるようです。
ゴルフ場でのトラブル
ゴルフ場でもっとも多いトラブルは、渋滞
「どうしてこんなに進まないんだ!」「ゴルフ場が客を入れ過ぎてるんじゃないか?」「前の奴が下手なんじゃないか?」
コースが詰まってくると必ずこういう声があがります。聞くところによると、トップスタートの組が2時間10分以上かかるとその日は渋滞が確定してしまうんだとか。
初心者は特に、ボール探しに時間が掛かったり、打数が多い分、余計に時間が掛かるわけですから、一打に掛ける時間を短くできるよう心掛けなくてはなりません。
安全なゴルフのためには絶対必要!危険を知らせるための「ファー!」
打ったボールが自分でも思わぬ方向に飛んで行ってしまうのはゴルフをしていればよくあることです。 もし自分の打ったボールが原因で他人に迷惑をかけてしまったら、その時は適切な行動をとらなくてはなりません。
危険を知らせるためにも、大きな声で「ファー!!」(正確には「フォアー!」)をキチンと言い、そのあとはちゃんと謝りに行きましょう。素直に謝ればトラブルになることはほとんどありませんが、ここで対応を間違えてしまったために、殴り合いにまで発展するようなトラブルになることもあると言いますから、しっかり対応したいところですね。
ゴルフ場での落雷は命にかかわる危機!適切な行動を!
そんなに危険なの!?ゴルフ場での雷
ゴルフ場や海上などの広い平野や、山頂などの高い場所は人に落雷しやすい場所です。 実際にゴルフ場で落雷による死亡事故などもありますので、もしプレー中に積乱雲の急激な発達が認められたり、雷が鳴りだしたら、即座に対応してください。雨が降ってないからまだ大丈夫?いえいえ。雨が降っていなくても落雷はしますよ。
ゴルフ場で雷!どこに逃げればいい?絶対近付いちゃダメな場所は?
ゴルフ場で雷が鳴り出した時、絶対に近づいてはいけないのが木陰です。木の下で雨宿り中に落雷事故に遭う、というパターンはとても多いです。これは、木に直撃した雷が周囲に再放電する「側撃雷」という現象のせいで起こる事故です。
東屋などで雨宿りしていても、この側撃雷で落雷被害に遭うことがありますから、東屋への非難もいけません。
電動カート内への非難も危険です。自動車が落雷に対して安全なせいか、電動カートもそうだと思われる方が多いそうですが、カートは自動車と違い側面がオープンです。 カートには近寄らず身を低くして逃げましょう。
落雷から身を守れる建物は、鉄筋コンクリート建築、自動車(オープンカーは不可)、バス、列車の内部は比較的安全な空間です。 ゴルフ場の場合はクラブハウスか避難小屋ですね。
避難小屋が木造の場合、壁や全ての電気器具、天井から1m以上離れているようにしてください。
逃げるにあたっては、傘は絶対にささないことです。自分の背より高くに何かを持つのも厳禁ですよ。とにかく身を低くして、急いで安全な建物内に避難しましょう。
もしホールインワンを出してしまったら、待っているのは大出費!?
ホールインワンとは
ホールインワンとは、1打目でカップにボールが入ること。もちろんこんなことはプロの大会でもめったにありませんし、アマチュアゴルファーにとっては天文学的な確率でしか遭遇しない出来事です。しかし、もしこのホールインワンを経験することになったら、実は「良い記念」「一生の思い出」だけでは済みません。
ホールインワンを出したら…
ホールインワン達成のお祝いパーティーや記念ゴルフコンペの開催、記念品配布などを、なぜかホールインワンを出したプレーヤー持ちで行わなければならないのです。これは大変な出費です。
そのため、「ホールインワン保険」なんて保険もあるくらいです。
これは日本独特の習慣で、「こんなものは悪しき習慣」「する必要がない」という意見もありますし、セルフプレーや、保険未加入者のゴルファーも増えている中、お祝いの規模自体は縮小傾向にあります。人によっては記念品を数十名分配布して終了、ということで済ませることも。
ともあれ、万一ホールインワンという奇跡的な偉業を成し遂げた時、喜ぶより先に真っ青になったりせずに済むよう、それ相応の算段だけは考えておいたら良いかもしれません。
ホールインワン記念品も色々♪